別れさせ屋に懲役15年…別れさせた女性と付き合い、別れ話で殺害(スポーツ報知)

 男女の離別工作を行って報酬を得る業種「別れさせ屋」で依頼主の妻と交際した末に絞殺したとして、殺人罪に問われた元探偵・桑原武被告(31)に対し、東京地裁は9日、懲役15年(求刑懲役17年)の判決を言い渡した。同被告は昨年4月、夫の依頼を受けて東京都中野区の五十畑里恵さん(当時32歳)との離婚を成功させた後、五十畑さんと交際。そしてトラブルの末に絞殺した。

 業務を飛び越えて恋愛関係となった女性を、最後は殺害するに至った「別れさせ屋」に懲役15年という司法判断が下された。合田悦三裁判長は、判決理由として「ウソを重ねて追い詰められた末に起こした短絡的で自己中心的な犯行。被害者に落ち度はない」と指摘。さらに「目的のためには手段を選ばず工作を依頼する者が存在すること自体が甚だ遺憾」と依頼した夫の責任についても厳しい言葉で指摘した。

 判決や過去の公判記録によると、桑原被告は2007年5月、五十畑さんの夫から「別れさせ工作」の依頼を受けた。栃木県内のスーパーで五十畑さんに「チーズケーキのおいしい店、教えて?」と声を掛けて近寄ると、名前を「ハジメ」、職業を「IT関連会社勤務」と偽り、妻子があることも隠して交際を始めた。

 夫との関係に悩んでいた里恵さんの心のすき間に入り込むように接近すると、連れ込んだホテルで撮影したビデオなどを材料に、同年11月に離婚を成立させた。仕事としては成功させた桑原被告だったが、その後も里恵さんに恋愛感情を抱き、身分を偽ったまま交際を続けた。

 その後、だまされたことに気付いた五十畑さんに別れ話を切り出されて激高。09年4月12日、五十畑さんのマンション自室で首を絞めて殺害した。

 事件について、同業種の「別れさせ1st」を運営するファーストコール株式会社東京本社相談部の安来真一郎さんは「工作員と依頼主の相手が恋愛関係になることはありますが、このケースはやりすぎ。会社への報告もなく、監視役もなかったのではないか。直情的で、しかも既婚者の工作員を雇っている会社も、ちょっとどうかと思う」と分析。そして業界全体への批判の目については「すごくきれいな仕事とは思っていません。しかし、実際に夫を愛人と別れさせたり、DV男と別れることが出来た女性などからは本当に感謝していただいている。正しい評価をしていただければ」と話している。

 ◆別れさせ屋 依頼を受けて夫婦や恋人の破局工作を請け負う業種の通称。大半は探偵業者が手掛けているとされる。01年に同名テレビドラマが放送された後、一般に認知されたが、反社会性との批判も根強い。報酬相場は100〜200万円だが、失敗すれば必要経費のみの支払いになる業者が多い。成功率はおおむね1〜5割で、復縁業務を取り扱うことも。「工作員」はコミュニケーション能力、容姿、酒の強さなどから選ばれ、最初は友人役などの「エキストラ」で経験を積み、徐々に交際相手などの「メーン」に昇格する事が多い。

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